007 スペクター
「007 スペクター」を観た。
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ネ
タ
バ
レ
あ
る
か
も
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オープニング曲のバック映像には、これでもかと、タコがにゅるにゅる映される。
物語のどこで、このタコが食らい込んでくるのか…と思ったのだけれど、タコは最後まで出てこない。
なんだ?
もちろん、指輪に彫られている、スペクターの紋章がタコというのはわかる。
しかし、ここにしかタコは出てこない。
紋章が、なぜタコであるかという説明は、本編中、どこにもなかったと思う。
なぜタコなんだろう?
なぜタコがこれほどまで前に出てくるのだろう?
ここまでタコを表に出す理由がわからない。
今回の作品は、中途半端にボンドのユーモア(?)が出ていて、ちょっと違和感があった。
カーチェイスの最中も、肝心のカーチェイスそのものそっちのけで、秘密武器のボタンを押しては「勘弁してくれよ」「やめてくれよ」と言う。
ぜんぜん笑えない。
敵役の車も、ボンドの後ろをついてくるだけで、何も攻撃してこない。オマケ程度に銃を何発か撃ってくる程度。
ぜんぜんハラハラしない。
最後はたいして撃たれても壊れてもいないに、ドブンと川に沈めて終わり。しかも敵役の車は、焼けはしたが健在。
ぜんぜんカッコよくない。
Qによるシステムへのハッキングも、さらっと数シーン、パソコン画面が表示されただけで、何重にも施されているという防御システムをあっという間に突破し、システムを掌握してしまう。
ストーリーの中では、「彼には特別な才能がある」という理由付けがされていたが、前作「007 スカイフォール」では、いとも簡単に敵システムからのハッキングを許してしまっている(しかも、自動プログラムにやられた!)ので、「特別な才能がある」だけでは説明力に欠ける気がする。
ラストのマドレーヌを救出するシーンでは、「たまたま見つかってよかったね」という感じの発見で、まったく労せずしてマドレーヌを発見している。やはりここは、壁をぶち破るようなハードなアクションで探すとか、この時点でハッキングに成功しているQが爆弾のありかを逆探知するなどで探すとか、何らかヒントを見つけて発見するとか、何か欲しかった。
残り数秒でビルから脱出する方法も、そのシーンに来るまでに、何度も映像に映し出されていたので、「あぁ、やっぱりこうか」で終わってしまった。ネタバレは、もうちょい寸止め効かせてほしい。
もちろん、映画はアクションだけではなく、前作までで張られた伏線を、うまく完結編的にまとめている。
マネーペニーの私生活というものが本編中に出てくるのも、アクセントとしては味があったと思う。
しかし、私的には今回の作品は…70点くらいかな。