【2020年3月】
宇宙の中心
宇宙の中心はどこにあるのだろうか。
以前に「光は減速する」でちらっと書いたこれ。
今回は、これを深掘りしてみる。
宇宙はビッグバンから始まり、膨張し続けていると言われている。
ずんべ はビッグバン宇宙論を信じておらず、赤方偏移は光が減速する事によって発生しているのではないかと考えているが、ここでは、話を分かりやすくするため、ビッグバン宇宙論における宇宙の膨張と、それに伴う赤方偏移が発生しているという前提で以下に考えを述べる。
宇宙が膨張している事は、地球に届く光が赤方偏移している事が根拠のひとつとされている。
膨張によって光は引き伸ばされ、波長が長くなるため、観測者に届く光は赤方偏移しているというものだ。
今でも宇宙は膨張を続けているとされているので、当然の事ながら、観測者(地球上の我々)と光源(恒星)との距離が遠ければ遠いほど、より赤方偏移は強くなる。
すなわち、全天360度の方向にある恒星からの光の赤方偏移を観測すれば、地球が宇宙のどこに存在しているかがわかるはずだ。
たとえば、仮に、地球が宇宙の中心にあるならば、すなわち、ビッグバンが起こったその位置に地球があるならば、360度どの方向の光であっても、赤方偏移の度合いは同じである。
地球が宇宙の中心にない場合、観測する角度によって、赤方偏移の度合いは異なるはずだ。
この図では、地球から見て左方向は赤方偏移の度合いが小さく、右方向は赤方偏移の度合いが大きい。
特に地球は、宇宙の膨張に伴って、地球自身も左方向に移動しているので、左方向と右方向の赤方偏移の度合いの差は顕著に出るはずだ。
この赤方偏移の差から、宇宙における地球の位置がわかるのではないだろうか。
同様に、宇宙の中心もわかるのではないだろうか。
我が地球は、銀河系の片隅にあると言われている(どうやって調べたのかは知らないが)。
森の中に居て、森の中の自分の位置を知る事は難しい。
しかし、森の中に居て、星を見上げれば、自分の位置を知る事ができるはずだ。
銀河系の中の地球の位置を知るよりも、宇宙の中の地球の位置を知る方が、はるかに簡単ではないだろうか。
宇宙の中心が分かれば、それだけでも宇宙への理解は深まるのではないだろうか。
残念な事に、ずんべ は遠くの恒星を観測できる機器も、赤方偏移を観測できる機器も持っていないが、宇宙物理学者の皆さま、是非、宇宙の中心を解析してほしい。