【2019年8月】
ノートPCのCPUを換装
このエピソードの続き。
mSATAアダプタ・アダプタ
mSATAノートPCのディスク・ベンチマーク
延命させようとしているノートPCは、HP nx9040。
CPUは Pentium M 725 1.6GHz。
このシリーズのCPUで最大性能のものとして Pentium M 765 2.1GHz があるので、このCPUへの換装をトライしてみる。
まず、CPUを調達する。
ひとつ下の 755 であれば、Amazon やヤフオクなどで多く出回っているのだけれど、765 は日本国内のサイトではなかなか見つからない。
しかし、Aliexpressで探してみると、多数販売されている。
よく報道にある通り、廃棄されたパソコンは中国に渡り、廃棄物鉱山的にCPUなどが取り出されて、それが流通しているのだろうか。
765の価格は、約25ドル。発売当初の価格からすればもちろん激安だが、それなりの価格ではある。
ちなみに、ひとつ下の 755 だと、一気に価格が下がって、約8ドルになる。
品薄だから高いのか、単に足元を見られているのか分からないけれど、わずか0.1GHzの性能差が3倍の価格差というのは、ちょっと悔しい。まぁしかし、仕方がないので、ちょっと悔しいけれど、3倍の価格を支払って 765 を購入した。
さて、CPUの換装。
ノートPCの裏面、背面のすべてのネジ24本(ハードディスク・ソケットの2本を含む)を外す。
もしかしたら外さなくてもいいネジがあるのかもしれないけれど、今回はすべてのネジを外している。
スピーカー部分のカバーを取り外す。
このカバーは背面にあるネジで固定されているが、これは既に外されているので、マイナスドライバーを使って、慎重にカバーをこじって外す。
キーボードの上部にあるネジ4本を外すと、キーボードをめくる事ができる。
キーボード、マウスのコネクタを外す。
中央部分で固定しているネジ4本を外すと、本体上部を持ち上げる事ができる。
マザーボードの左上がCPU部分。
ネジ3本を外すと、CPUクーラーをめくる事ができる。
CPU(Pentium M 725 1.6GHz)が見えた。
CPUの横のネジを回してロックを解除し、725 を取り外す。
765 を取り付け、ネジを回してロックする。
熱伝導グリスを塗る。
CPUクーラーを元通りに取り付ける。
この状態でキーボードを仮に取り付けて電源を入れて、BIOS画面でCPUが認識されているか確認してみる。
「2.10GHz」と認識している。OKだ。
分解と逆手順で組み立てる。
Windows 7 の起動も成功!
念のため、コンピュータのプロパティでCPUを確認。
Pentium M 2.1GHz と認識されている。OKだ。
改めて CentOS 7 をインストールし、Linux Bench でベンチマークを取ってみる。
CPU換装前(Pentium M 725 1.6GHz)のベンチマークはこちら。
2回目:System Benchmarks Index Score 482.6
3回目:System Benchmarks Index Score 481.9
平均は 482.2。
CPU換装後(Pentium M 765 2.1GHz)のベンチマークはこちら。
2回目:System Benchmarks Index Score 614.6
3回目:System Benchmarks Index Score 613.8
平均は 613.0。
やはり、CPUの動作周波数がアップした分、そのままベンチマークのスコアがアップしている。
2.1GHz / 1.6GHz = 1.3125倍
613.0 / 482.2 = 1.271倍
ところで、換装前の 725 は「NX機能」をサポートしていないが、換装した 765 は「NX機能」をサポートしている。
Windows 8.1、Windows 10 をインストールするためには「NX機能」がサポートされているCPUが必要で、今回のCPU換装によって、Windows 8.1、Windows 10 がインストールできるようになるのではないかとちょっと期待したのだが、残念ながらそうはいかず、実際にインストールをトライしてみると、以下のエラーが出てインストールはできなかった。
CPUだけが対応しているだけではダメで、マザーボートのチップセット周りやBIOSが対応していないとダメという事なんだろうな。残念。
このノートPCは、Cent OS か Linux Mint で運用する事にする。