【2015年6月】
時間とは
宇宙は果てしなく広い。
宇宙を旅して他の銀河に行くためには、多くの時間を必要とする。
「時間」は不思議がいっぱいだ。
SFでは「ワープ」「亜空間飛行」「ワームホール」など、時間や空間をねじ曲げる技術が登場するが、文字通り、まだまだサイエンス・フィクションの域を出ず、夢物語に過ぎないが、アインシュタインの相対性理論をはじめ、世界中で研究が進んでいる。
しかし、時間や空間の概念は非常に難解で、理解する事が難しい。
いや、正直に言おう。理解できない。
そんな、何も理解していない ずんべ が、「時間」について書いてみようと思う。
以下はすべて、ド素人の戯言です。
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高速に移動すると、時間の歩みが遅くなるとされている。
「双子のパラドックス」に代表される話だ。
高速な宇宙船に乗って宇宙を旅して帰って来ると、未来の地球に帰って来ると言われている。
つまり、高速な宇宙船に乗っている自分は、他よりも時間の歩みが遅くなるという事である。
これは本当だろうか。
時間の経過と光の進行で考えてみる。
ストップウォッチを動かして、そのストップウォッチをいろいろな地点で見てみる。
最初、0Kmの地点にいる人がストップウォッチを見ると「0秒」と見えている。
この「0秒」の映像は、光となって発せられ、この光は秒速30万Kmの速度で進む。同時に「0秒」の地点では時間が進む。
1秒経過した時、このストップウォッチが発した光は30万Km進んでいる。
この時、0Kmの地点にいる人がストップウォッチを見ると「1秒」と見える。
30万キロメートルの地点にいる人がストップウォッチを見ると「0秒」と見える。
更に1秒が経過した時、このストップウォッチが発した光は60万Km進んでいる。
この時、0Kmの地点にいる人がストップウォッチを見ると「2秒」と見える。
30万Kmの地点いる人がストップウォッチを見ると「1秒」と見える。
60万Kmの地点いる人がストップウォッチを見ると「0秒」と見える。
30万Kmの地点いる人は、1秒前の事象を見ているという事になる。
同様に、60万Kmの地点いる人は、2秒前の事象を見ているという事になる。
これは、我々が望遠鏡で見ている、遥か100万光年の彼方にある恒星の光が、100万年前の光であるのと同じ理屈である。
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ここまでは、その光を見る人が、0Kmの地点、30Kmの地点、60万Kmの地点のそれぞれにいて、光を見た場合である。
ではここで、0Kmの地点から発せられた光と一緒に人が移動して、この光を見たらどうなるだろうか。
まず0Km地点で、ストップウォッチは「0秒」を指しているとする。
0Km地点にいる人がストップウォッチを見ると、当然「0秒」と見える。
この状態を「状態A」とする。
「状態A」から、0Km地点にいる人が、光と同じ秒速30万Kmで移動して、このストップウォッチの光を見たらどうなるだろうか。
1秒が経過した時、移動した人が振り返ってストップウォッチを見ると「0秒」と見える。
「0秒」から1秒が経過し、「1秒」のはずなのに、「0秒」が見えるのである。
この「1秒」とは、「状態A」で、0Km地点で見たストップウォッチと同じ映像である。
すなわち、「時間が止まった」という事である。
では次に、「状態A」から、0Km地点にいる人が、光の2倍の速度である秒速60万Kmで移動して、このストップウォッチの光を見たらどうなるだろうか。
秒速60万Kmで移動する人は、光を追い抜いていき、1秒が経過した時、移動した人が振り返ってストップウォッチを見ると「-1秒」と見える。
「0秒」から1秒が経過し、「1秒」のはずなのに、「-1秒」が見えるのである。
この「-1秒」とは、「状態A」で、0Km地点で最初に見たストップウォッチの映像である「0秒」よりも、更に1秒前の映像である。
すなわち、「過去に戻った」という事である。
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高速に移動すると、時間の歩みが遅くなり、光速で移動した場合時間が止まり、光速を越えて移動すれば過去が見える事はわかった。
では、高速に移動すると「双子のパラドックス」が起こるというのは本当だろうか。
「状態A」から、0Km地点にいる人が、光の2倍の速度である秒速60万Kmで移動して、1秒が経過したら反転し、1秒かけて出発視点に戻ってくる、2秒間の往復移動をしたらどうなるだろうか。
秒速60万Kmで移動する人は、1秒が経過した時に振り返ってストップウォッチを見ると「-1秒」と見える。過去に戻った。ここまでは同じである。
反転し、1秒かけて出発視点に戻り、ストップウォッチを見ると…「2秒」と見える。
何かおかしい。
秒速60万Kmで1秒移動すると、1秒過去に戻ったのだから、秒速60万Kmで2秒移動すれば、2秒過去に戻り、「-2秒」と見えるはずだが、ストップウォッチは、スタート時点の「0秒」の2秒後である「2秒」を指している。
年も余計にとっていない。
「双子のパラドックス」は起こらない。
不思議だ。