「ベテルギウス」という巨大な恒星がある。
ベテルギウス (Wikipedia)
ベテルギウスは想像を絶する巨大な恒星で、太陽系と比較してみると、こんな感じ。
ベテルギウスを太陽の位置に置くと、光球が木星の軌道付近まで達するような巨大さ。想像するのも難しいサイズだ。
そして、ベテルギウスは終焉を迎えつつある星で、近い将来、超新星爆発すると言われている。
最近の観測によると、このベテルギウスは、形状が球ではなく、巨大なコブがあるような形状だと言われている。
このコブはいったい何だろうか。
このコブは、終焉を迎える兆候なのか、巨大なフレアなのか、諸説あるようだが、このコブが何であるのかは、現在のところ解明されていない。
ずんべ は考えた。
このコブは、ベテルギウスの一部ではなく、別の恒星と考える事はできないだろうか。
つまり、ベテルギウスは連星であるか、または、恒星である惑星(以下、恒惑星(造語)と言う)を従えた恒星なのではないだろうか。
いくらなんでも、コブのように結合した状態で連星も惑星もないだろうと言われるかもしれない。
しかし、そもそも「恒星の直径」とは、「光球の大きさを直径とする」とした見かけ上のものでしかなく、地球などの岩石惑星の様に、明確な地平線が存在しているわけではない。
恒星の中心核の外縁が、岩石惑星で言うところの地平線で、放射層、対流層、彩層は、分厚い大気層と考えられる。
地球には、恒星の放射層、対流層、彩層と比べたら比較にならないくらい薄っぺらいものであるが、大気層がある。
ここで仮に、月が地球に接近して、大気層の内側に入ってきたとする。
しかし、月が大気層の中に入ってきても、その距離を保っている限り、地球と月が衝突した事にはならない。
では、恒星ではどうだろうか。
前述の通り、恒星はガスの塊であり、放射層、対流層、彩層という分厚いガス層がある。ガス層と言っても、強力な重力下にあるガスなので、鉛のような状態のガスかもしれないが。
地球の大気層の場合と同様、仮に、このガス層の内側に惑星が入ってきても、恒星のガス層(大気層)に沈み込むが、相当沈み込まなければ、惑星は恒星の核に到達しない。恒星の核と惑星が距離を保っている限り、恒星と惑星が衝突した事にはならない。
ベテルギウスとコブではどうだろうか。
ベテルギウスとコブは、その両方が恒星という事になるが、こんな感じに重なっているのではないだろうか。
双方の大気層は重なっているが、中心核は衝突していない。
この状態で安定できれば、連星、または、恒星と恒惑星として存在し得るのではないだろうか。
こんな距離まで接近したら、双方の重力で引き合って衝突してしまうだろう、と考える必要があるのかもしれない。
しかし、ベテルギウスは、終焉が近い恒星で、元のサイズから膨張しているとされている。そうであれば、それは膨張しているだけであるから、サイズが大きいからと言ってベテルギウス自身の質量が大きいわけではない事になる。風船を膨らませて大きくしても、風船自体の質量が大きくなるわけではないのと同じだ。すなわち、ベテルギウスが膨張しても、自身の質量は大きくならないので、重力の強さも大きくならない。
そうであれば、もともと適当な距離を保って安定していた連星の一方または両方が膨張をはじめ、見かけ上のサイズである光球が、もう一方の恒星または恒惑星の光球の内側に入り込むまでになったとしても、重力のバランスは保たれたままなので、状態を維持できたと考える事はできないだろうか。
また、ベテルギウスは、地球から見て、大きさが変化し、明るさも変化する不思議な恒星とされている。
大きさが変化する理由も、明るさが変化する理由も解明されていない。
これらは、コブが連星で互いを公転しているか、コブがベテルギウスの周りを公転している恒惑星であると考えれば、地球から見て、コブを含めた全体の大きさが変化するし、コブが地球側にあるか、向こう側にあるかで、明るさが変化するとも考えられないだろうか。
また更に、ベテルギウスが不安定な状態にあるとすると、ベテルギウスもコブも不規則な運動をしている可能性も考えられる。
■2015/06/19追記
facebookで、友人から以下の指摘をもらった。
と、いう事で、ずんべ理論を埋めておこうと思う。
このブログの記事では、ベテルギウスは終焉が近い恒星で、元のサイズから膨張している事が前提になっている。
前述の通り、膨張しても質量は大きくならないから、同じく重力も強くならない。
ベテルギウスの中心部分は、これまで通りの大きな重力があるとしても、大きく膨張した光球の表面付近では、中心部分のような強力な重力は発生していないと考えられる。
重力が強い恒星のロシュ限界の直径は当然に大きくなるが、重力が弱い恒星のロシュ限界の直径は逆に小さくなる。
そして、恒星の光球は、あくまでも見かけ上の恒星の大きさであって、その恒星の光球の外縁と、その恒星が他の天体に与える影響力の外縁とは、必ずしも一致するとは限らない。その恒星が他の天体に与える影響力の外縁は、光球の内側にも存在し得る。
ベテルギウスが膨張した恒星であれば、惑星を破壊し得るほどの強力な潮汐力が発生する重力圏、すなわちロシュ限界の外縁は、光球の外側ではなく、光球の内側に存在している可能性がある。
従って、連星や惑星が光球の内側に入っても、ロシュ限界が更にその内側であれば崩壊はしないのではないだろうか。
また、ロシュ限界によって破壊される伴星は、主星の潮汐力によって破壊されうる大きさであるなどの条件がある。
木星の衛星「メティス」「アドラステア」や、地球を周回する人工衛星のように、大きさが十分に小さければ、ロシュ限界の内側に入っても破壊されない。
逆に、主星の潮汐力に対抗し得るだけの十分な大きさがあれば、やはり、ロシュ限界の内側に入っても破壊されないであろう。ベテルギウスのコブは、観測によって「コブ」として判別できるほどであるから、十分に大きいと考えられるので、ベテルギウスの潮汐力に対抗し得る大きさである可能性が考えられる。
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宇宙には不思議がいっぱいだ。
この記事が200年後に「ずんべ理論」として科学の教科書に掲載される事を願って書いてみた。(^^;