「ミグー25ソ連脱出―ベレンコは、なぜ祖国を見捨てたか」を読んだ。
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ミグ25の函館強行着陸事件は、ずんべ が小学校低学年の頃の話なので、その事件そのものの記憶はないが、プラモデルが好きだった ずんべ は、模型雑誌で函館のカバーが被せられたミグ25のジオラマが鮮明に記憶に残っている。
ミグ25は、チタン合金はほとんど使われておらず、電子装置も真空管が使われていると聞いていて、西側の戦闘機と比較して、さまざまな技術面で、かなり遅れていると思っていたのだけれど、この書籍を読んで考えが変わった。
チタン合金が使われておらず、真空管が使われているなど、技術的に遅れていたとしても、当時のソ連軍がミグ25に求めていた性能である、超高高度を飛来する高速偵察機/高速爆撃機を迎撃できる性能を実現したという点は、技術者の努力の賜物なのだろうと思う。
過去の日本においても、遅れた技術を用いてゼロ戦をはじめとして、当時として世界の戦闘機を凌駕し得る戦闘機を開発したが、それとオーバーラップするように感じる。
いろいろソ連軍の内情も書かれているが、この書籍は1980年、すなわち、亡命事件の4年後に発刊されており、西側のプロパガンダの臭いを少し感じる。おそらく、書かれている事の多くは事実なのだろうけれど、東西冷戦のさなかに発刊された書籍である点で、ある程度引き算して読まなければいけないのかな、とは思う。
「モルフェウスの領域」を読んだ。
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う~ん、正直、このタイプの小説はあまり好きではない。
小説は「ラストはどうなるのだろう」と期待して読むのだが、投げかけ、問いかけだけをして、結末は読者が想像してね、というラストは私は好きではない。
やはり「どうだ!」という、読者を唸らせるラストが欲しいと思う。
「屋上ミサイル」を読んだ。
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突っ込みどころ満載の一冊。そのたくさんの伏線の集まりはちょっと強引すぎるだろ。作品の中でも「偶然を信じないのか」と言った自虐的な記述も見られるが、強引すぎる伏線の収束は、作者自身も自覚して書いていたのだろうか。
伏線そのものも強引だ。たまたま名前が一致して顔も似ている、とか。たまたま国重と客が立ち話をしているところを複数の人が目撃するとか、たまたま登場人物が写真を拾うとか、たまたま登場人物が拳銃を拾うとか...。テレビドラマで「たまたま町で見かけた」みたいな偶然が多すぎる。
また、文章は、どうにもわかりにくい。よくわからないうちに話が切り替わってしまい、「あれ?」と思うところが多かった。
リアルさもイマイチな気がする。宮瀬が拉致され、監禁されたにも関わらず(少々下世話だが)髪を切られるだけで済んでいるというのも、リアルさに欠ける気がする。
読み物としては楽しめたけれど、う~ん、私的には得点をあげられない。
「なれる!SE16 2年目でわかる?SE入門」を読んだ。
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相変わらずスーパーマンな桜坂工兵。室見立華の下で鍛えられたとは言え、あまりにもデキすぎの感は否めないし、あまりに強運がすぎる感も否めない。
今回は話が大きくなりすぎて、かつ、その大きな話が簡単に解決されすぎて、このシリーズの最初の頃にあった七転八倒四苦八苦感が薄れてしまったように感じ。
成長した桜坂工兵が、最終話で超難題を突破するという物語の構成上、しょうがないかとは思うけれど、やはり、ちょっとデキすぎだな。
しかし、おもしろいシリーズだったと思う。終わってしまうのは残念だ。
「宿闘―渋谷署強行犯係」を読んだ。
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ぶっちゃけ、物語そのものはなんてことなく、これといった謎があるわけでもなく、ドンデン返しもないけれど、格闘技の神髄に迫っているところを楽しむ作品か。
そういった意味では、この作品の主人公は辰巳刑事ではなく竜門なのではないかと思えたりもする。
こういう作品も嫌いじゃない。
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読んだ。
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おもしろい。
この作品の様に「時間」という題材を、単なるタイムトラベルというだけでなく、異なる切り口で見せて作品に仕立てるというのは、作家にしろ、映画脚本家にしろ、凄いなぁ、といつも思う。
そして、東野圭吾らしく、ラストででは、物語で出てきた伏線が一気に集約されてくる。すばらしい。
そういえば、映画も公開されていたな。観てみよう。
「天才」を読んだ。
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もっとガリガリ書かれていると思ったら、意外に読みやすい感じだった。
ただ、思っていたほど濃い内容ではなかった。
正直、内容は薄い。首相にまで登りつめた人物の物語なので、もう少し何か奥深くまで切り込まれた内容を期待したのだけれど、ぶっちゃけ、政治の世界でありがちな事が羅列されているのみで、目新しい事はなにも発見できなかった。
正直なところ、先の築地市場移転に際しての記者会見といい、著者である石原愼太郎は「老いたな」と感じる。
「隅田川のエジソン」を読んだ。
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むむ、ちょっと思っていた内容と少し違った。
もっとバリバリいろいろなものを発明していく物語なのかと思ったら、ガスコンロを手に入れたり、廃棄バッテリーで電気を得るなど、生活環境の工夫、改善に留まる。
読み終えてから気が付いたのだけれど、これはフィクションの作品ではなかったのか。
なるほど、納得した。
本を読むときは、ちゃんと事前に情報を得てから読まないといけないな。
「殺人初心者―民間科学捜査員・桐野真衣」を読んだ。
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民間科捜研という、珍しい職業を題材にした物語。
しかし、タイトルは、なぜ「殺人初心者」なのだろう?
もちろん、最終的に、犯人は殺人の初心者なのだけれど、物語とこのタイトルは、私の中ではどうにもマッチしない。
タイトルと主人公は重ならないし、物語の中では「犯人の行動はこれこれだから、殺人の初心者だ」的な描写もない。むしろ、犯人は殺人に詳しい。
不思議なタイトルだ。